内頸動脈狭窄による脳循環の病態と血栓内膜切除術(CEA)が脳循環に及ぼす影響を検討した.CEAを行った152例を対象とし,Xe-CTによる脳血流(rCBF)測定,術中に内頸動脈の血流量(ICAF),内頸動脈のstump pressure,体性感覚誘発電位(SEP),酸素供給状態の記録を行った.ICAFは狭窄が高度になるにつれ減少した.6例(15.8%)でrCBFが狭窄側で有意に低下していた.CEAの手術成績は術後1カ月での死亡はなく,morbidityは4例(2.4%)であった.CEAによるICAFの増加は平均51ml/minで,1例で260ml/minの増加があり術後にhyperperfusionと考えられる神経症状が出現した.術前にrCBFが低下していた6例はCEAにより全例改善した.CEAの術中モニタリングでは内頸動脈の遮断による脳虚血の監視にはSEPが最も鋭敏であった.