2004 年 26 巻 2 号 p. 349-356
TIAを含めた虚血性脳血管障害で入院後,発症30日以降経過観察された296例(平均観察期間780.8日)の脳血管障害再発は48例(脳梗塞42例,脳出血6例)であった.累積再発率は1年8.5%,2年14.1%,3年20.0%,4年26.1%であった.臨床病型別では再発率に差は認めなかった.高血圧,脳血管障害の既往,経過観察中拡張期血圧が75mmHg以下あるいは86mmHg以上,抗血小板薬非内服,抗凝固薬内服,HbAlc6.2%以上で再発が多かった.再発臨床病型は入院時と同じ臨床病型が多かった.脳出血で再発した6例中6例全例で高血圧があり,5例では入院時臨床病型がラクナ梗塞,2例で脳出血の既往,5例で抗血栓薬内服が認められた.