脳卒中
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国内の各医療機関における急性期脳梗塞画像診断法の現状調査
渡邉 嘉之畑澤 順中村 仁信
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2004 年 26 巻 3 号 p. 434-440

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抄録

国内の各医療機関における急性期脳梗塞画像診断の現状を調べるために,アンケート・調査を行った.対象施設として,日本脳神経外科学会訓練施設,日本救急医学会認定医指導施設(1,227施設)を選択し,431施設(回収率35,1%)より回答が得られた.急性期脳梗塞患者に行われている画像検:査は,CT(96%),MRI(77%),SPECT(9%),頸部エコー(19%)であった.CTを施行せず,最初からMRIを施行している施設が17施設,CT,MRI両方施行するが,MRIを最初に行う施設が39施設あり,計56施設(13%)はMRI中心の検査順序となっていた.MRIの撮像シークエンスは,各施設でかなりのばらつきが見られた.拡散強調画像を撮影可能なMRIを所有していない施設は94(22.5%)あり,MRIの稼働状況は,24時間撮像可能(50%),日勤帯のみ撮像可能(21%),撮像可能なら撮影(26%),原則として撮影しない(2.2%)であった.各施設においてCT,MRIを中心に脳梗塞の画像診断が行われているが,個々の診断手順にはばらつきがあることが示された.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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