脳卒中
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北海道・道北地域における脳卒中症例の検討
道北脳卒中共同研究3年間のデータより
徳光 直樹白井 和歌子相澤 希佐古 和廣
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2006 年 28 巻 4 号 p. 554-559

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抄録

平成14年7月より北海道・道北地域15市町村を対象とし道北脳卒中共同研究(NOHSS)を開始した.平成14年7月1日以降発症の症候性脳血管障害を前向きに登録し,病型・危険因子・転帰・再発率を解析した.調査開始より平成17年6月30日までの3年間の集計を報告する.全脳卒中792例で,発症率は4.09(対1,000人/年),平均年齢71.0±12.1歳で男女比57.4%:42.6%.脳卒中病型分布は脳梗塞64.1%,脳出血26.3%,くも膜下出血9.3%であった.脳梗塞病型別ではラクナ梗塞38.0%,アテローム血栓性梗塞33.7%,心原性脳塞栓18.5%であった.再発は全792例中38例で,脳梗塞の年間再発率はラクナ梗塞2.6%,アテローム血栓性梗塞6.9%,心原性脳塞栓13.6%であった.道北地域の脳卒中は全国調査と比べ脳出血の占める割合が高く,また脳梗塞ではラクナ梗塞がいまだ高率であった.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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