脳卒中
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虚血性脳疾患例に対する抗凝固療法とアスピリン治療の予防的効果と合併症
山之内 博東儀 英夫名倉 博史深沢 俊男松田 保
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1981 年 3 巻 4 号 p. 387-394

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抄録

完成型脳梗塞, RIND, TIAを含む虚血性脳疾患を対象に抗凝固療法とアスピリン治療を行ない, 両者の治療効果と合併症を比較した.9例の心房細動を含む16例には抗凝固療法を行ない, 平均23.8ヵ月間観察し, 52例にはアスピリンを投与し, 平均14.2ヵ月間観察した.
結果 : 1) ワーファリン治療群では完成型脳梗塞3例 (年間発症率9.5%), TIA1例認められた.アスピリン治療群では完成型脳梗塞3例 (同, 4.9%), RIND型4例 (同, 6.5%), TIA2例認められた.完成型脳梗塞の発症はアスピリン治療群でやや少ない傾向がみられたが, 脳虚血発作全体の発症率は両治療群間に有意の差はみられなかった.2) 治療期間中の合併症としては, ワーファリン治療群では性器出血1例, アスピリン治療群では脳出血3例, 消化管出血4例の計7例みられた.アスピリン治療における消化管出血には注意する必要がある.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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