脳卒中
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老年者におけるTIA, RINDと完成型脳梗塞の関係, ならびに動脈硬化との関係
山之内 博東儀 英夫名倉 博史望月 広松田 保
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1981 年 3 巻 4 号 p. 395-402

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抄録

TIA, RINDの可逆型発作を含む119例の非塞栓性脳梗塞例 (平均年齢70.8歳) を対象に, 可逆型発作と完成型脳梗塞の関係, 脳血管撮影所見に基づく動脈硬化病変との関連, 可逆型発作例の凝血学的特徴の有無について検討し, 以下の結果を得た.
1) 完成型脳梗塞103例中, TIAの先行は14例 (13.6%) に, RINDの先行は7例 (6.8%) に認められた.可逆型発作を有する例の80%は内頚動脈系の症状を呈した.2)TIA, RINDの有無と内頚動脈分岐部における狭窄度, 潰瘍形成の有無との間に有意の関係はみられなかった.可逆型発作例, 完成型脳梗塞例, いずれも頚部の内頚動脈の動脈硬化が軽い例が多かった.3) 完成型脳梗塞例の血液ヘマトクリット値は健常老年者に比し, 有意の高値であった.可逆型発作群, 完成型脳梗塞群, いずれもantithrombin III値は, 健常老年者に比し有意に低値であった.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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