脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
ネコ虚血脳の局所脳循環動態に関する研究
Low perfusion hyperemia期およびそれ以後の血流再開通の影響について
篠原 保
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 8 巻 4 号 p. 261-268

詳細
抄録

脳主幹動脈閉塞における血流再開通の脳循環動態に及ぼす影響を脳血液含量 (CBV) を指標として検討した. [方法] ネコ中大脳動脈閉塞モデルを用い, low perfusion hyperemia (LPH) 期およびLPH期を経過した時期に血流再開通を行ない, CBVおよび脳血流 (CBF) の変化を検討した. [結果] LPH期に再開通を行なった群 (6例, 閉塞時間270±153分) では, 再開通直後にCBVが中大脳動脈閉塞前 (control) に比し増加し (反応性充血), CBFもcontrol値より増加した.10~30分後にはCBVおよびCBFはともにcontrol値に復する傾向にあった.LPH期を経過した時期において再開通を行なった群 (6例, 閉塞時間266±44分) では, CBV, CBFはともに再開通によってもcontrol値への回復はみられなかった。 [結論] LPH期における血流再開通は脳循環動態を改善するが, LPH期を経過し脳血液含量が中大脳動脈閉塞前より減少した時期における再開通は脳循環動態を改善しないと考えられた.

著者関連情報
© 一般社団法人 日本脳卒中学会
前の記事 次の記事
feedback
Top