脳卒中
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Willis動脈輪を介する側副血行動態に及ぼすCa拮抗剤 (Nicardipine) の影響
山口 修平小林 祥泰木谷 光博恒松 徳五郎
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1986 年 8 巻 4 号 p. 275-280

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抄録

ネコの総頚動脈閉塞モデルを用い, 脳軟膜動脈圧を持続的にモニターしながら, 総頚動脈閉塞後のWmis動脈輪を介する脳循環側副血行動態に及ぼすCa拮抗剤 (nicardipine) の影響を検討した.nicardipineは定常状態での全身血圧と軟膜動脈圧とを共に有意に低下させたが後老の低下度がより大であった.また脳血流量にも有意の増加が認められた.一側および両側総頚動脈閉塞後も軟膜動脈圧は有意に低下し脳血流は増加した.また, 動脈の部位別検討ではnicardipineは太い動脈より細い動脈を強く拡張した.さらにWillis動脈輪前半部と椎骨脳底動脈~Willis動脈輪後半部を比較すると, 本剤は両方の血管抵抗を有意に低下させたが, 低下度は前半部の方が大であった. 以上より本剤は末梢動脈より脳動脈を強く拡張させるとともに, 脳潅流圧が低下した状態でも脳血流を増加させるのでその臨床的有用性が示唆された.また, 血管局在部位により本剤に対する反応性が異なることが示された.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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