脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
全身性エリテマトーデスに発症した脳血管障害についての臨床的検討
藤井 健一郎佐渡島 省三西村 有史八尾 博史藤島 正敏
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 8 巻 5 号 p. 355-362

詳細
抄録

昭和46年より59年まで九州大学第2内科に入院した膠原病179例中15例 (8.4%) に脳血管障害がみられ, 今回検討を行なった全身性エリテマトーデス (SLE) では54例中9例 (16.7%) と発症が高率であった.SLEの脳血管障害発症時の平均年齢は36歳, 男女比は2 : 7, 7例が脳梗塞であった.主症状は片麻痺が多かったが, 20日以上に渡り神経症状が徐々に進行した例や, 頭痛や意識障害で発症し, 後に片麻痺や視力障害をきたした例もあった.梗塞部位は頭頂葉や側頭葉皮質が多く, 脳血栓症に多くみられるものとは異なる傾向であった.検査所見として, 髄液の糖値が, 検査した8例中4例では40mg/dl未満の低値であった.また, 精神神経症状を示さないSLEと比較し, 脳血管障害群では腎症を示す頻度が高く, 殊に尿蛋白が3.5g/日以上と高値でしかも低蛋白血症を示すものが9例中6例にみられ, 脳血管障害の発症との関係が示唆された.

著者関連情報
© 一般社団法人 日本脳卒中学会
前の記事 次の記事
feedback
Top