脳卒中
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特発性心筋症による脳塞栓症の臨床的検討
内山 真一郎長山 隆佐藤 玲子小林 逸郎丸山 勝一
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1986 年 8 巻 5 号 p. 393-400

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抄録

脳塞栓症を生じて入院した特発性心筋症 (ICM) 8症例について臨床的検討を加えた.ICMの病型の内訳は拡張型3例, 肥大型4例, 肥大型閉塞性1例で, 肥大型の多いことが従来の報告と異なっていた.肥大型も心房細動や心不全を合併する病期になると拡張型と同様に塞栓症を併発しやすくなると考えられた.ICMによる脳塞栓症の特徴は右内頚動脈系に多く, 頻回に再発をくり返し, 意識障害はないか軽度なことであった.凝血学的には血小板放出因子 (β-TG, PF4) の増加と血液粘度の上昇が高率に認められ, 心腔内の血流異常や血栓形成との関連が示唆された.ICMによる脳塞栓症の再発予防に抗血小板剤療法は有効とは云い難く, 抗凝固療法が試みられるべぎである.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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