ウイルス
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特集1:自然免疫とウイルス感染
HCVと自然免疫
海老原 敬松本 美佐子瀬谷 司
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2008 年 58 巻 1 号 p. 19-26

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抄録

 C型肝炎ウイルス(HCV)感染症は高率に慢性化すること,その結果,肝硬変・肝癌を発症しうることにその特徴がある.高率に慢性化する原因としては,ウイルス側の要因と宿主側の要因があるとされてきた.特に宿主側の要因として,HCVに対する免疫反応(特にCTLやNK細胞活性)が弱いことと感染の慢性化には相関があるといわれている.中でも自然免疫反応の起点である樹状細胞についての報告は多く,HCVの樹状細胞への感染により機能が阻害されている可能性が示唆されている.しかし,相矛盾する報告もあり現在まで一致した見解には至っていない.2005年脇田らによりin vitroでHCVの培養(JFH1株)が可能になり,in vitroでの自然免疫応答の解析が可能になった.本総説ではHCVによる自然免疫制御について現在までの知見を概説するとともにJFH1株を用いた樹状細胞応答について紹介する.

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© 2008 日本ウイルス学会
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