ウイルス
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特集:C型肝炎ウイルス
C型肝炎ウイルスによる糖代謝異常
勝二 郁夫鄧 琳松井 千絵子堀田 博
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65 巻 (2015) 2 号 p. 263-268

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抄録

 C型肝炎ウイルス (HCV) 感染は慢性肝炎,肝硬変,肝細胞癌などの肝内病変だけでなく,甲状腺炎,糖脂質代謝異常,鉄代謝異常などの多彩な肝外病変を引き起こす.その中でもHCV感染は2型糖尿病との合併が有意に多く,肝線維化や慢性肝疾患の予後と密接な関係がある.また,HCV感染において2型糖尿病の合併は肝癌のリスクを増大する.我々はHCV感染による糖代謝異常の分子機序を解析する中で,1) HCV感染が細胞内の転写因子forkhead box O1 (FoxO1) を介して糖新生を亢進させること, 2) HCV感染がglucose transporter 2 (GLUT2)の発現を抑制させ,糖の取り込み抑制を引き起こすことを報告してきた.また,この2つの経路において,HCV NS5A蛋白質が重要な役割を担うことを見いだした.本稿ではHCV感染に伴う糖代謝異常の分子機序とHCV NS5A蛋白質の役割について解説する.

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© 2015 日本ウイルス学会
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