2001年9月2日より5日まで第8回C型肝炎ウイルス及び関連ウイルスに関する国際会議 (8th International Symposium on Hepatitis C Virus and Related Viruses) がフランス, パリで開催された. このシンポジウムは1992年にイタリアのベネチアで第1回が開催されて以来ほぼ毎年世界各地 (米国, ヨーロッパ, 西大平洋地区) で開かれている. 3年毎に開かれる国際ウイルス肝炎及び肝臓病シンポジウム (International Symposium on Viral Hepatitis and Liver Disease) が臨床研究に関する発表が中心であるのに対し, この会議はC型肝炎ウイルス (HCV) に関する最新の基礎研究の成果が集約的に発表されると同時に, フラビウイルス, ペスチウイルスといった近縁ウイルスについても研究成果が報告されHCVと比較対比させながら討論される. 発表は10セッションに分けられそれぞれ7~8題の口頭発表及び数10題のポスター発表で構成されていた. 以下, 各セッションについて筆者らの印象に残ったトピックスを紹介したい. なお, 本稿は先頃「医学会新聞」に報告した学会印象記と一部重複することをお許し頂きたい.