動物の循環器
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症例報告
動脈管開存を伴った大動脈弁下狭窄症の犬の1例
江口 徳洋平松 健太郎鈴木 幸代日比野 雅己千村 収一
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2001 年 34 巻 1 号 p. 18-24

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抄録
発育不良と運動不耐性を呈した35日齢のゴールデン・レトリーバーに対し,心エコー検査,心血管造影検査,心カテーテル検査などを行った結果,動脈管開存症と大動脈弁下狭窄症と診断された。心エコー検査による左心室と大動脈の圧較差は130 mmHgと重症であった。そこでまず動脈管結紮術を行ったところ,術後約3か月の間,臨床症状は改善した。しかし術後3か月後から徐々に多呼吸が顕著となり,心エコー検査による圧較差が216 mmHgと悪化したため,バルーン弁口拡大術を行ったが,術後30時間後に死の転帰をとった。
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© 2001 日本獣医循環器学会
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