本稿は, 精神障害者の地域活動の場であり, 福祉的就労の場である精神障害者作業所の実態とともに, 通所者にとって作業所がどのような役割を果たしているのかを, 島根県・鳥取県内20ヶ所, 通所者370名を対象におこなったアンケート調査結果をもとに検討したものである。
その結果, (1) 短期間のあいだに作業所ヶ所数・通所者数においても, 心身障害者作業所をしのぐ勢いで増加している。(2) 職員体制, 運営面で補助がなく様々な問題を抱えている。(3) 精神障害者作業所は, 社会復帰として保健所等がおこなう通リハやデイケア事業を上回る実績を示しており, 中間施設として位置ついている。ことが明らかになった。