日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
腹部限局型大動脈解離を契機に急速に拡大した腹部大動脈瘤の1手術例
伊從 敬二有泉 憲史神谷 健太郎三森 義崇橋本 良一
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2012 年 21 巻 2 号 p. 141-143

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抄録

腹部限局型大動脈解離は稀な疾患である.今回,既存の腹部大動脈瘤に腹部限局型大動脈解離が発症し急速に拡大した症例を経験したので報告する.症例は79歳の女性で2006年9月に最大径3.6 cmの腹部大動脈瘤が発見され経過観察していた.2008年5月に突然の腹痛と腰痛が出現した.CTで腹部限局型大動脈解離を認め,最大径は4.0 cmであった.5カ月後のCTで瘤径が5.5 cmまで拡大したため手術目的で当院に紹介された.手術は腎動脈下で大動脈を遮断し動脈瘤切除,Y字型人工血管置換術を行った.

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