日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
In situ大伏在静脈グラフトを用いて大腿-膝下膝窩動脈バイパス術を施行した完全型遺残坐骨動脈瘤の1手術例
草川 均渋谷 卓駒田 拓也片山 芳彦
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2013 年 22 巻 3 号 p. 671-674

詳細
抄録

要  旨:完全型遺残坐骨動脈は稀な先天異常であり,膝窩動脈以下は遺残坐骨動脈から血流を受け,浅大腿動脈と不連続であるため,瘤拡大に対する瘤切除を行う際,遺残坐骨動脈が血栓閉塞した際には,血行再建術を必要とする.今回,左臀部拍動自覚の既往を持ち,瘤の周囲への圧迫による坐骨神経痛をきたし,瘤内血栓閉塞による左下肢虚血症状を訴え来院した完全型遺残坐骨動脈瘤の71歳女性に対し,瘤切除とin situ大伏在静脈グラフト(SVG)を用いた大腿-膝下膝窩動脈バイパス術を施行し,良好な結果を得たので報告する.

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top