日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
肋間動脈瘤と脊髄神経症状を合併した成人型大動脈縮窄症の1手術例
今井 章人渡邉 寛佐藤 藤夫平松 祐司榊原 謙
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 22 巻 4 号 p. 747-749

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抄録

要  旨:61歳男性.動作時の両手の痺れと両下腿痛を自覚し受診.大動脈縮窄症と診断され,左右第3肋間動脈は嚢状の動脈瘤を形成し瘤化した根動脈と交通していた.前脊髄動脈盗血症候群による神経症状と考えられ,左鎖骨下動脈-下行動脈バイパスを施行し,肋間動脈・根動脈瘤の処理は出血や脊髄虚血の危険性を考慮し行わなかった.術後,下肢の虚血症状は改善し血圧管理も降圧剤を不要とした.CT検査でバイパスの血流により,逆行性の側副血行路の血流が減少し動脈瘤も縮小・消退したが,上肢の症状の改善は得られなかった.

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