日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
Shaggy aorta病変へのTEVAR施行時における Filtered temporary AV shuntを用いた遠位塞栓症予防の1工夫
阿久澤 聡三岡 博石神 直之鈴木 一周
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2013 年 22 巻 7 号 p. 1009-1012

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抄録

要  旨:Shaggy aortaを有する解離性胸部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術施行時に遠位塞栓予防を行った症例を報告する.症例は76歳,男性.急性大動脈解離(DeBakey IIIa,血栓閉塞型)と診断され降圧安静治療を行っていたが,発症後2週間で胸部下行大動径が58 mmと瘤化,拡大を認めた.脳梗塞既往,慢性閉塞性肺疾患,腎機能低下を認めたため,全身状態を考慮してステントグラフト治療を選択した.手術は発症から4週間後に施行し,デバイスはGORE TAGを使用した.大動脈は粥状硬化性変化が著明で術中操作による塞栓症合併が危惧されたため,24 Frイントロデューサーシースと大腿静脈に留置した12 Frシース間に100 μmの多孔性フィルターを介在させて動静脈シャントを作成し,手技中の塞栓子を回収するシステムを作成した.フィルターには多数の塞栓子が確認され,塞栓合併症の出現なく術後経過は良好であった.

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