2014 年 23 巻 5 号 p. 886-889
要旨:症例は67 歳男性,2007 年に腹部大動脈瘤に対しステントグラフト内挿術(EVAR)を施行,術後6 年に内腸骨動脈閉鎖し右総腸骨動脈瘤に対し追加EVAR を施行した.その後左総腸骨動脈瘤を発症し,術後腸管虚血予防目的に左外腸骨動脈-内腸骨動脈バイパス術を併用した追加EVAR を施行した.今後EVAR 施行後遠隔期における総腸骨動脈が拡張する合併症に遭遇する機会が増えることが予想され,虚血性腸炎を考慮した術式など,検討する必要があると考えられた.