日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
複数の異所性腎動脈を伴う大動脈閉塞に対して血管内治療が有効であった1 例
郡谷 篤史山岡 輝年岡留 淳三井 信介
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2015 年 24 巻 7 号 p. 1013-1016

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抄録
要旨:症例は50 代男性,主訴は両下肢間欠性跛行で,鼠径部以下の脈拍は触知困難であった.ABI(ankle-brachial pressure index)は右0.55,左0.造影CT にて下腸間膜動脈分岐後の大動脈は閉塞していた.また下腸間膜動脈レベルから分岐する異所性腎動脈を右2 本,左1 本確認した.大動脈-両腸骨動脈ステント留置後,ABI は右1.00,左1.00 と改善し,跛行症状は消失した.術後3 カ月の造影CT で,複数の異所性腎動脈はいずれも開存し,腎機能の悪化は認めなかった.
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