2023 年 32 巻 1 号 p. 1-5
足背動脈瘤は末梢動脈瘤の中でも極めて稀な疾患であり,手術に際しては血行再建の要否について一定の見解が得られていない.当院で足背動脈瘤の2手術例を経験したので文献的考察を含め報告する.1例目は囊状瘤であり瘤切除後,端々吻合で血行再建を施行した.術後4年目の造影CTで再建血管は閉塞し側副血行路の発達が確認された.2例目は紡錘状動脈瘤であり瘤切除後,断端の距離があり直接端々吻合による再建は不可能であった.術前造影CTで弓状動脈から足底動脈弓にかけての血行路を確認できていたこと,また術中所見により血行再建は不要と判断した.いずれも術後末梢の血流障害は認めていない.末梢動脈瘤の中でも極めて稀な足背動脈瘤の2手術例を経験したため報告する.