水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
事業場排水中のトリハロメタン前駆物質の検討 -みかん缶詰工場排水中のフラバノン類-
松尾 宏永淵 義孝中村 又善三成 滋夫近藤 紘之
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12 巻 (1989) 9 号 p. 582-588,566

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抄録

食料品製造業排水中のトリハロメタン (THM) 生成能を調査した結果, みかん缶詰工場総合排水のTHM生成能が極めて高いことが分かった。そこで, 排水中の主要THM前駆物質として, 原料の温州みかんに含有するフラバノン類を想定し, その検証を行った。
その結果, 各工程排水からヘスペレチンおよびナリンゲニンの二種類のフラバノン類が検出され, 身割工程排水がフラバノン類の主要排出源であることが分かった。フラバノン類標準試薬のTHM生成率および排水中のフラバノン類濃度を基に, 排水中のTHM生成能に対するフラバノン類の寄与率を算定した結果, 工程排水で10~92%の範囲にあった。また, 総合排水では51%を示し, フラバノン類が主要なTHM前駆物質の一つであることが示唆された。

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© 社団法人日本水環境学会
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