水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
天然水のカビ臭に関する研究 (第3報)
Phormidium tenueの無菌化と無菌株の増殖に及ぼす混生細菌の影響について
山田 直樹青山 幹山田 益生浜村 憲克
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9 巻 (1986) 6 号 p. 379-385

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抄録

名古屋城濠水から単藻化したPhormidium tenueの増殖特性を培養実験によって検討した結果, pH8-9, 水温20-25℃, 1,000-2,000luxが増殖良好で, カビ臭2-methylisoborneol (2-MIB) 産生も良いことが明らかになったが, カビ臭産生の機序あるいはP.tenue本来の生理学的性質を解明するには無菌株を用いての研究が必要であることから, キャピラリーピペット法によって無菌化に成功, 単藻株の混生細菌は, FlavobateriumMicrococcus属に属する2種の細菌であった。無菌株と単藻株の培養によってP.tenueが2-MIBを産生すること, 両株に2-MIB産生量に差のなかったことから細菌は2-MIB産生に直接関係しないことが明らかとなった。無菌株は単藻株より増殖曲線の衰退即ち藻体の死滅が早く起きた。従って無菌株に分離した細菌を接種し培養を行った結果, 単藻株と同様に増殖曲線の衰退はみられなかったことから, 細菌の混生は, P.tenueの生育持続にプラスの作用をしているのを示している。

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