Na2CO3アルカリ固体吸収剤による臭化メチル (CH3Br) およびブロモベンゼン (C6H5Br) の分解と臭素吸収挙動について実験的検討を行った。
その結果,Na2CO3の存在しない条件下では,CH3BrおよびC6H5Brは673K以上で分解し,それぞれおもに臭化水素,アセチレンおよび臭化水素,ベンゼンを生成した。一方,Na2CO3存在下,673K以上の温度域では,CH3BrおよびC6H5Brの分解量はNa2CO3の存在しない場合に比べて増加した。このとき,CH3Br, C6H5Br中の臭素は臭化ナトリウム (NaBr, NaBr・2H2O) として固定化され,CH3BrおよびC6H5Brに対するNa2CO3の873KでのBr吸収率はそれぞれ0.50, 0.29であった。