抄録
炭素含有物として固形化燃料RDFを用いて消石灰Ca (OH) 2存在の下で亜・超臨界水条件下 (温度400~650℃, 200~300気圧) にて金属製密閉管状容器内 (7cm3) にて等温反応実験を遂行した。反応生成ガスは少量のメタンを含む水素ガスであった。触媒 (NaOH or KOH) 添加は生成ガス量をかなり増大させた。KOHがNaOHよりも2.4倍強い効果を示した。炭酸ガス固定化剤Ca (OH) 2或いはCaOとも反応残査物中にはCa (OH) 2とCaCO3のみを認めた。したがって, 下記反応式に従って総括反応が進行したものと推察された。炭酸ガス固定化剤として製鋼スラグを用いて, 触媒KOH存在の下で全発生ガスモル数は最大でRDF中炭素モル数に対して1.27倍であった。
C+H2O+Ca (OH) 2=CaCO3+2H2