廃棄物学会論文誌
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論文
亜臨界水処理およびMAP法を用いた下水汚泥からのリン回収に関する研究
荒金 光弘今井 剛村上 定瞭竹内 正美浮田 正夫関根 雅彦樋口 隆哉
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2005 年 16 巻 4 号 p. 309-317

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抄録
現在, 余剰汚泥 (以下, 汚泥と称す) の発生量は, 下水道普及率の増加にともない, 年々増大する傾向にある。一方, リンはわれわれの生活に欠かせない必須な資源であり, かっ世界的に枯渇が懸念されている。わが国においてリンは国外から大量に輸入しており, この多くが下水道に排出されている。汚泥からリンを回収するための手法の一つとして, 可溶化技術がある。様々な可溶化技術が研究されており, 亜臨界状態で汚泥を可溶化する水熱処理法 (以下, 亜臨界水処理と称す) を用いた技術もその一つである。本研究では, 亜臨界水処理を用いて汚泥を可溶化させ, 得られた可溶化液からMAP法によりリンを回収する実験を行った。この技術を用いることで, 汚泥の可溶化率が80%程度まで達した。加えて, MAP法を用いて可溶化液からリンが94~97%回収できることがわかった。
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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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