抄録
過熱水蒸気炭化法(SHS)によって作成した炭化物の基礎的な性状を,在来のバッチ法で作成したものと比較して検討した.用いた材料は,バガス(サトウキビの絞りかす),牛ふん及び鶏ふんである.その結果,以下のことが解明された.1) 炭化物中の塩素含量は全ての条件(材料及び滞留時間)において水蒸気炭化法(SHS)による方が在来のバッチ法によるものよりも多かった.また細孔径については,SHS法の方が在来法と同程度か一般的に小さかった.2)カリウム含量及び重金属に関しては,炭化法による典型的な傾向は見られなかった.3)これらの性状は材料によって大きく異なった.