病院施設・老人介護施設などから、毎日大量に医療廃棄物が排出されている。紙おむつなどは感染・非感染の判断が難しく、ほとんどの場合、感染性廃棄物としての処理対象となる。従って、老人介護施設等の小規模施設では使用される紙おむつの量が増加し続け、紙おむつの処理費用の増大が問題となる。安全かつ低コスト・コンパクトな処理が出来る環境への負荷も考慮した処理システムの開発が求められている。本研究では、マイクロ波とヒーターのハイブリット方式加熱による紙おむつの炭化システムを開発することを目的とした。処理装置内に平らに処理物を設置した場合、8時間処理後、処理物減容率(処理前後の重量比率)は6%であった。一方、装置内の円形銅枠内に処理物を設置した場合、処理物減容率は3%であった。円形銅枠内に処理物を設置した場合は均一に炭化されていた。本方式による均一炭化には、処理物の設置方法が重要であることがわかった。