日本製紙岩国工場は山口県東部を流れる錦川の2箇所の水源地から4台のポンプを使用して4㎞以上離れた工場から遠隔監視および操作をして工場へ用水を安定供給している。その一つの第2水源地の原水ポンプ2台(巻線型高圧モータを使用)を商用電源駆動からインバータ駆動へ改造して5,600 MWh/年超の大きな省エネ効果を得た。
第2水源地は住宅街と隣接しており振動や騒音といったリスクを抱えているが,設置時に事前検討した振動・騒音対策,インバータ化による発雷時の瞬低対策,インバータ故障等のトラブル時に用水を安定供給するためのバックアップ運転について発表するとともに,原水ポンプ2台をインバータ化する過程において予想外の振動・騒音が発生した件や,その他に経験したトラブル内容について紹介する。