王子製紙苫小牧工場は国内における王子ホールディングスの生産拠点では最も規模の大きい工場であり,現在は7台の抄紙機が稼働して新聞紙・中質紙・微塗工紙,段ボール原紙・特殊板紙の生産をしている。
筆者が所属する施設部電気計装課は,工場全域の電気計装機器に関する,保守・保全業務を行っている。従業員の高年齢化と新入社員確保が難しい状況から2020年より「プラント監視専用の工場ネットワーク」を構築して,IoT機器を活用した業務の省力化を進めている。
本稿では,「プラント監視専用の工場ネットワーク」の紹介をするとともに,「遠隔監視IPカメラによる巡回・点検業務の省力化と安全対策」,「天井クレーン故障対応の無線化による省力化と安全対策」2件のIoT機器の導入事例を紹介する。