Journal of UOEH
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対数線形モデルによる低出生体重児発現に関連する要因の分析
松田 晋哉曽根 智史土井 徹華表 宏有
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1990 年 12 巻 1 号 p. 53-59

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抄録
那覇市内の某産婦人科医院の1978年から1987年までの10年間の分娩記録(4,142件, うちLBW児179件)を資料として, 低出生体重児(LBW児)発現と妊娠前の母親の肥満度(ケトレー指数), 母親の身長および分娩歴との関連性について対数線形モデルを用いて分析した. その結果, ケトレー指数20以下の母親は20より大の母親に比べて1.80倍(95% CI: 1.32-2.43), 身長が150cm未満の母親は150cm以上の母親に比べて1.47倍(95% CI: 1.03-2.12), 初産の母親は経産の母親より1.68倍(95% CI: 1.25-2.28)LBW児の発現が多いことがわかった, また, 対数線形分析の利点として, 通常の単純なモデルでは扱えない3因子以上の多因子間の交互作用が検討できることがあげられるが, 本研究で用いた3因子間にはLBW児の発現に関して交互作用は認められなかった.
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© 1990 産業医科大学
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