Journal of UOEH
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Coronary Artery Ectasiaと考えられる部位にErgonovine負荷にて冠動脈攣縮が誘発された1例
瀬川 潤二宮 謙一南立 秀和中島 康秀黒岩 昭夫
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1990 年 12 巻 4 号 p. 439-447

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抄録
安静時胸痛を主訴とし, 冠動脈造影の際Ergonovine負荷試験にてCoronary artery ectasiaと考えられる部位に冠動脈攣縮(spasm)が誘発された1例を経験した. 症例は45才, 男性. 安静時に胸痛が出現し, nitroglycerin舌下錠が著効を示した. 入院後も同様の発作が頻発したが, 発作時心電図, 頻回のHolter心電図にても有意な心電図変化はなく, 各種負荷試験・誘発試験(Valsalva maneuver, Hyperventilation and cold-pressor test)でも陽性所見を認めなかった. 冠動脈造影にて, 左冠動脈(LMT, LAD, LCX)にectatic changeを認め, Ergonovine負荷にて同部位にspasmが誘発され, 自然発作と同様の胸部症状が出現したが, 有意な心電図変化を認めなかった. Coronary artery ectasiaにおける心筋虚血の発症機序としてspasmが関連することを示唆する稀な症例と考えられた.
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© 1990 産業医科大学
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