Journal of UOEH
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ピロカルピン刺激を用いた鋳型法による足背部活動性汗腺密度評価の再現性の検討
今村 昌平大西 晃生山本 辰紀永木 譲治池田 正人
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1996 年 18 巻 1 号 p. 1-5

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抄録
83名の入院患者を対象として, ピロカルピン刺激を用いた鋳型法による足背部活動性汗腺密度評価の再現性を検討した.第1回目の評価後, 8-14日以内に第2回目の評価を実施した.正常者では, 級内相関係数は, 0.857と高値でありrepeatabilityは良好であった.正常者で50歳以上の被検者は, 50歳未満の被検者に比較して級内相関係数が高値を示し(0.909対0.653), repeatabilityはより良好であった.また正常者の男女ともにrepeatabilityはほぼ同様に良好であると判断された(男;0.921, 女;0.803).糖尿病患者では, 正常者および糖尿病以外の他の神経疾患患者に比較してrepeatabilityが低いと判断された(0.543対0.857および0.809).活動性汗腺密度の評価は糖尿病患者の自律神経機能の評価に重要であるが, 糖尿病患者ではその再現性が正常者などに比較して低いことを認識することは重要である.
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© 1996 産業医科大学
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