Journal of UOEH
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ヘルペスウイルス感染のみられた小唾液腺腺戻細胞癌
栗田 幸男堀江 昭夫琴尾 泰典松村 祐二郎
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1980 年 2 巻 1 号 p. 137-144

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抄録
唾液腺の腺房細胞癌は比較的稀な腫瘍である. 64才女性の腺房細胞癌を光顕的, 電顕的に観察した. 腺房細胞癌の組織発生について, 腫瘍細胞は微細構造上, 腺房自体よりも導管介在部の細胞に由来することが示唆された. また, 腫瘍細胞内にヘルペスウイルス感染を認めた. 患者は糖尿病, 結核も併発しているので二次的な感染と考えられた. 患者は術後約4年経過しているが, 現在再発の徴候はない.
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© 1980 産業医科大学
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