Journal of UOEH
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副腎クロム親和性顆粒の膜 : インサイドアウトの膜
泉 太宮下 孟士樫本 威志和田 明彦
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1980 年 2 巻 2 号 p. 163-170

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抄録
副腎髄質からのカテコールアミン(CAと略)分泌はExocytosisの機構によることが知られている. 髄質細胞膜を刺戟するとCA含有顆粒がこれに反応して顆粒の内容物であるCAを細胞外に放出する. この過程において顆粒膜と細胞膜の融合の段階が重要な意味を持っている. このExocytosisの分子レベルでの機序を知るためには顆粒膜の特性を知ることが極めて重要であり, 単に顆粒の構成々分を分析し顆粒の構造を想定するだけではこの目的にそぐわない. 我々は顆粒の分泌顆粒としての特性は顆粒膜の特性に由来するものであろうと考えて研究をおこない, 1)顆粒は細胞膜に較べて内外逆転した膜系を持つこと, 2)顆粒膜は細胞膜といくつかの共通の構成々分を持つことを明らかにした. これらのことは顆粒が細胞膜と極めて融合し易い特性を持っていることを示すものであり, Exocytosisの背景を知る上で示唆にとむ知見である. 但し2)の知見に対してはいくつかの反論もあることを明記して今後の課題としたい.
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© 1980 産業医科大学
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