抄録
我々は授産施設と福祉工場で働く障害者の身体機能障害を評価し, これらの評価が産業医学的立場から健康管理活動に有用であるか否かを明らかにすることにした. 対象は福岡コロニーに勤務する身体障害121名と, なのみ工芸で働く精神薄弱35名であり, Barthel Index自己評価表, Frenchay Activities Index自己評価表, 日常生活満足度評価表を用いて, 日常生活動作, ライフスタイル, 主観的領域のQOLを評価した. 福岡コロニー勤務者は日常生活動作は自立しており, なのみ工芸勤務者よりもセルフケア能力は高いが移動能力は低く, ライフスタイルはより活動的であるが, 日常生活に関する4項目の満足度は低かった. これらの結果は働く障害者の特性を良く表現しており, 障害に関して産業医学的に重要な情報が得られ, これらの身体機能障害評価は産業医活動を行う上で有用であることが示された.