Journal of UOEH
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培養成人ケラチノサイトへの重金属の細胞毒性についての3種のin vitroアッセイの比較研究
山元 修濱田 哲夫徳井 教孝笹栗 靖之
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2001 年 23 巻 1 号 p. 35-44

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抄録
培養細胞を用いて, ある化学物質の毒性を評価することは, 産業医学分野において意義深いことである. いくつかの細胞毒性アッセイがあるが, その中でも代表的なものとして, MTT法とneutral red uptake法があげられる. 最近, 2-[2-methoxy-4-nitrophenyl]-3-[4-nitrophenyl]-5-[2, 4-disulfophenyl]-2H-tetrazorium, monosodium salt (WST-8) と1-methoxy-5-methylphenazinium methylsulfate (1-methoxy・PMS) を用いたTetracolor One法が新しいアッセイ法として市販され, 入手可能となった. 今回, 培養成人ケラチノサイトを用いて, CdSO4, ZnSO4, K2Cr2O7の3種の重金属の細胞毒性を, MTT法, Neutral red uptake法, Tetracolor One法の3つのアッセイ法にて検討し, 比較した. Tetracolor One法の結果は他の2法とほぼ同様で, その手技の簡便さと測定誤差が少ないと思われる点より, 培養ケラチノサイトに対する重金属の毒性の検討に有用であると思われた.
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© 2001 産業医科大学
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