Journal of UOEH
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某企業における社会心理的アプローチを用いた健康づくり活動
清水 隆司永島 昭司溝上 哲也東 敏昭永田 頌史
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2003 年 25 巻 1 号 p. 23-34

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抄録
我々は, 某企業における社会心理的アプローチを用いた健康づくり活動前後の疾病休業を調査したので報告する. 対象者は, 1991年4月から1999年3月まで某製造業企業に継続して在籍していた1029名の男性従業員である. 健康づくり活動は, ポピュレーション・ストラテジーやHRA(健康危険度評価)の使用, 実行しやすい生活習慣目標, 従業員個人の自発的な生活習慣改善に対する賞賛, 上司による支援, 補助金の配付という心理社会的アプローチを用いて, 従来員の生活習慣の向上を援助し, 疾病休業を減らすために, 1995年4月より開始された. 疾病休業は診断書や勤務表から算出した. 健康づくり活動前後4年間を比較したところ, 全疾病と筋骨格系疾患による疾病休業が減少したのが認められた. 我々は, 心理社会的アプローチによる健康づくり活動導入後に, 疾病休業の傾向が変化したのを認めた.
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© 2003 産業医科大学
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