2004 年 26 巻 1 号 p. 51-57
アクリルアミドはラットやマウスの脳内クレアチンキナーゼ(CK)活性を抑制する. しかし, 脳内のCK発現への影響についてはこれまで調べられていない. そこで, CKmRNAとその蛋白レベルを各々RT-PCRとウェスタンブロッティングにより検討した. その結果, 明らかな神経症状を示すアクリルアミド中毒ラットモデル(50mgアクリルアミド/kg/日, 8日間, 腹腔内投与)の小脳において, 細胞質CK(Bサブユニット)およびミトコンドリアCK(ユビキタス型)mRNAとBサブユニット蛋白レベルのいずれも明らかな変化は認められなかった.