Journal of UOEH
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働く母親のソーシャル・サポート・ネットワークの実態
山田 英津子有吉 浩美堀川 淳子石原 逸子
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2005 年 27 巻 1 号 p. 41-62

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抄録
男女雇用機会均等法施行(1985)以降, 女性の職域は広がり女性の労働力人口は今後も増えることが予想される. 一方, 旧来の性別役割の意識の存在や不十分な支援制度や保障では, 職業生活と子育ての両立が難しく出産を機に退職する女性も多い. 育児期にある母親の心身の負担を軽減する為には, ソーシャル・サポート・ネットワークの存在の必要性が指摘されている. しかし, 働く母親を支えるソーシャル・サポートの詳細は不明である. 本研究では, 働く母親の意識とそれを取り巻くソーシャル・サポート・ネットワークの実態を明らかにし, 仕事と家事・育児の負担軽減の支援について検討することを目的とした. 18名の対象者に, 自記入式質問紙と半構成的面接法を実施した. その結果, 半数以上の母親が, やりがいや自己成長, 気分転換を働く目的とし, 仕事の継続を望んでいた. 仕事と家事・育児の両立に必要なソーシャル・サポートは, 夫, 夫以外の家族, 会社や職場の理解であった. 夫のサポート内容は, 物理的サポートが主であり, むしろ, 祖母の協力の方が物理的・情緒的・経験的サポートとして家事・育児に役立っていた. また, 保育所への不満や要望は強かった. これらの結果より, 男性が育児に参加できるよう職場の意識改革や労働時間の見直し, さらに, 育児支援の為の保育所や学童保育の充実の必要性が示された.
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© 2005 産業医科大学
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