Journal of UOEH
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手術治療なしで長期延命したFallot四徴症の女性の一例
田中 正哉菊池 憲子平川 乃理子山下 和仁高水間 亮治岡崎 昌博太崎 博美中島 康秀
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2005 年 27 巻 2 号 p. 189-195

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抄録
Fallot四徴症では, 手術治療なしで成人期まで延命する例はほとんどないと言われている. 我々は出生時に心室中核欠損症と診断されたが72歳の時点で, 超音波診断や心臓カテーテル検査によってFallot四徴症の診断を得た女性の症例を経験したので報告する. 幼少期には非常にやせており身体的能力も極端に低下していた. 最初に我々の病院を受診したときは, 労作時呼吸苦の訴えがありNYHA分類でⅢ度の状態であった. また口唇のチアノーゼとバチ状指を認め, 著明な低酸素血症(48.0mmHg)を認めた. 超音波検査と心臓カテーテル検査から, 心室中核欠損症, 右室肥大, 大動脈騎乗, 84mmHgの圧較差を伴う右室流出路狭窄が明らかとなった. 酸素飽和度測定による左右短絡率は24%であり, 右左短絡率は43%であり, 肺体血流比は0.75であった. 根治術の施行を勧めたが, 在宅酸素療法によって症状が軽減したことから手術を受けることに同意されなかった. 今回我々は手術治療を受けずに延命した72歳女性のFallot四徴症の症例を経験したので報告する.
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© 2005 産業医科大学
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