Journal of UOEH
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二症例より分離された多剤耐性緑膿菌に関する細菌学的検討
本田 雅久関 洋之麻生 啓子田邊 忠夫荒谷 清大田 俊行池野 貴子李 静香村谷 哲郎
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2005 年 27 巻 2 号 p. 209-217

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抄録
我々は当院における多剤耐性緑膿菌(MDRP)の分離状況を調査し, 検出された症例の臨床経過と細菌学的検討を行った. 2003年1月〜10月までの期間中にMDRPは二症例から分離された. 症例一はカテーテル尿より2株, 症例二は膿より5株分離された. 期間中のMDRPの分離率は0.57%(2/350)であった. 二症例について疫学的解析を行ったところ, 血清型において症例一から分離された菌株はB型, 症例二から分離された菌株はE型, パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)についても異なったバンドパターンを示し, 二症例には交叉性がないことが確認された. 症例一から分離された株は2株ともメタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子(blaIMP)の保有が確認されたが, 症例二から分離された株はblaIMPを保有していなかった. 症例二から分離された株において同じクローンと考えられるピオメラニン産生株のimipenem(IPM)およびmero-penem(MEPM)のMIC値を時系列的に観察したところ, 8, 16, >32μg/mlと徐々に耐性化していることが確認され, 内因性の耐性機構であるD2ポリンの欠損および薬剤排泄機構の亢進の関与が考えられた.
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© 2005 産業医科大学
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