Journal of UOEH
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行動療法と環境整備により著明な減量とその後の体重維持を成し得たPrader-Willi症候群の2例
西田 啓子岡田 洋右森 博子廣瀬 暁子谷川 隆久新生 忠司森田 恵美子田中 良哉
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2006 年 28 巻 1 号 p. 65-73

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抄録
Prader-Willi症候群(PWS)は脳神経, 特に視床下部機能障害の結果として多彩な臨床症状を呈する. 特徴的な症状としては, 幼少時からの過食, 肥満, 精神発達遅滞, 性腺機能低下などがあげられる. それらの症状の中でも本疾患の中枢症状である過食は最も重要な問題であり, 著明な肥満を生じ睡眠時無呼吸などにより呼吸障害をきたし生命予後を左右する. これまでにもPWS患児に対し早期からの肥満コントロールに対する多くの試みがなされているが, 疾患特異的な食物への異常執着, 盗食などのために治療に難渋することが多い. 今回, 我々は20歳, 16歳のPWS患者に対し行動療法と環境改善により著明な体重減少を達成し, 且つその後も体重維持が可能となった2症例について報告する.
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© 2006 産業医科大学
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