Journal of UOEH
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北九州市洞海湾の底泥の細菌叢調査
福田 和正市原 剛志上田 直子郡山 一明小川 みどり谷口 初美
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キーワード: 洞海湾, 底泥, 細菌叢, 16S rDNA
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2007 年 29 巻 1 号 p. 51-62

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抄録
2006年5月に採取した北九州市洞海湾湾口から湾奥まで8地点での底泥サンプルについて, EtBr蛍光染色法による全菌数測定および16S rDNA解析による細菌叢調査を行った. 全菌数はいずれの地点でも同程度で, 2.6×108~6.4×108 cells/g であった. 細菌叢については, 基準種と97%以上の相同性を示すものは3~22%で未知菌種が多いことが示唆された. 病原細菌と98%以上の相同性を示すものはVibrio属菌8クローン, Staphylococcus属菌1クローン, Mycobacterium属菌2クローンが検出されたが, 検出頻度は4%未満で低かった. すべてのサンプルから硫酸還元菌(10.9~30.5%)およびイオウ酸化細菌(19.6~25.1%)が高頻度に検出され, 陸上の土壌細菌叢と顕著に異なることが明らかになった.
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© 2007 産業医科大学
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