抄録
平成16年4月に国立大学は独立行政法人化された. 法人化後は, 大学職員は国家公務員法の適用をはずれ, 新しく厚生労働省関係法令の「労働安全衛生法」および「電離放射線障害防止規則」が適応され, 同時に放射性物質を使用する施設における作業環境測定が必要となった. 放射性物質の管理は, かねてより「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」により厳重になされており, その結果, 大学等の研究施設における放射性物質の作業環境測定では, その測定結果のほとんどが定量下限値以下の極低濃度であるのが現状である. 本論文では, 放射性物質の作業環境測定において, その他の有害因子とは異なった測定方法および評価法の特殊性, 放射性物質の管理の現状, 放射性物質の作業環境測定に関連する法規等について解説し, 放射性物質の作業環境測定における適切な運用と規制緩和措置の導入の必要性などについて考察する.