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福島県内外の一般市民および医師の福島第一原子力発電所事故後の放射線被曝に対する意識調査
岡﨑 龍史大津山 彰阿部 利明久保 達彦
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2012 年 34 巻 1 号 p. 91-105

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抄録

福島第一原子力発電所(福島原発)事故後, 放射線被曝に対する意識について, 福島県内一般市民(講演時200名, 郵送1,640名), 福島県外一般市民(52名), 福島県内医師(63名), 福島県外医師(大分53名, 相模原44名, 北九州1,845名)および北九州のS医科大学医学部学生(104名)を対象にアンケート調査を行った. アンケート調査の回収率は, 福島県の一般市民は講演時86%と小児科医会を通じて郵送した50%と, 福島県外の一般市民91.3%および福島県内医師は講演時に86%回収, また福島県外の医師は, 相模原市85%および大分県は講演時に86%回収し, 北九州市はFAXにて17%回収となった. 福島原発後の放射線影響の不安度は, S医科大学医学部学生が12.2%ともっとも低く, 次に医師(福島県内30.2%, 県外26.2%)が低く, 福島県外一般市民(40.4%), 福島県内一般市民(71.6%)の順に高かった. 不安項目に関しては, S医科大学医学部学生や福島県医師は, 健康影響よりも環境汚染(食物や土壌汚染)に対し不安を持つ割合が高く, 福島県外医師や福島県内外の一般市民は健康被害および環境汚染の双方に不安を持っていた. 放射線の知識が高い人が, 現状に対する不安は少なく, 放射線知識の普及の必要性が結果として示された.

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© 2012 産業医科大学
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