抄録
日本の伝統的な雑穀であるあわ・ひえ・もちきびのぬか部分のメタノール抽出液についてLPS活性化マクロファージ(RAW264.7細胞)の一酸化窒素(NO)およびサイトカイン産生に対する影響を検討した.その結果,すべての雑穀抽出液がLPSで活性化されたマクロファージによるNO産生や炎症性サイトカイン(IL-6やTNFα)の産生を有意に抑制したが,もちきびの抽出液の抑制作用がもっとも強かった.またこれらの雑穀抽出液の抑制作用はマクロファージに対する細胞障害作用によるものではない事を明らかにした.一方,炎症抑制性サイトカインであるIL-10の産生は抑制しなかったが,もちきびの抽出液は有意の促進作用を示した.またこれらの雑穀抽出液のNO産生や炎症性サイトカイン産生の抑制の程度はそれぞれの抽出液に含まれるフェノール化合物の含量と関連することが示唆された.