Journal of UOEH
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[報告]
肺癌手術における心嚢内血管処理の経験
岡 壮一 松宮 弘喜篠原 周一桑田 泰治竹中 賢近石 泰弘平井 文子田嶋 裕子今西 直子永田 好香黒田 耕志浦本 秀隆田中 文啓
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2015 年 37 巻 3 号 p. 191-194

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抄録
心嚢内血管処理は,呼吸器外科医にとって習得すべき技術である.心嚢内血管処理を要した肺癌症例の適応と安全性および手術手技について考察した.2011年1月~2013年6月までの30ヶ月間に産業医科大学第2外科学教室が行った,肺癌手術症例413例中,心嚢内血管処理を要した23例(5.6%)を対象とした.肺癌病期は,ⅠA期:1例,ⅠB期:4例,ⅡB期:5例,ⅢA期:11例,ⅢB期:1例,Ⅳ期:1例.術式は,葉切除:11例,二葉切除:6例,全摘:6例.手術時間は平均366分であった.心嚢内血管処理を要した理由は,20例が肺門近傍の腫瘍であり,残肺全摘を施行した3例は,高度癒着で肺門に到達できなかったため,心嚢内血管処理を施行した.術後合併症は遅延性肺瘻を2例,術後心房性頻脈を3例認めたが保存的に改善した.手術関連の死亡はなく,全例軽快退院した.心嚢内血管処理は,心嚢内の構造を正確に理解し実践すれば,安全に行う事ができると思われる.
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© 2015 産業医科大学
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