Journal of UOEH
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更年期障害に対する新しい治療法
岡村 靖
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1983 年 5 巻 1 号 p. 91-94

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抄録
現在, 国内においても, 国外においても更年期障害治療に, 体外からestrogenを投与する方法が一般的に用いられているが, estrogenと発癌との関連が近年いくつかの論文で示唆されているので, estrogenを更年期婦人に投与することはなるべく控えることが望ましいと考える. この点に留意して, 筆者はestrogenを投与しないで更年期障害の内分泌療法を行うことに着眼した. すなわち, 更年期障害患者にestrogenを内服もしくは注射することなしに, 無排卵になりかかった卵巣に対して, 穏やかに排卵誘発を行い, 眠らんとする卵巣を再び元気づける方法を筆者は提案したい. 本稿ではこの新しい考え方で更年期障害患者に対して治療を行い,好結果を得たので報告する.
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© 1983 産業医科大学
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